今回は、

まず、こちら

この動画を見て欲しい。

どうだろうか、この技。

飛びつき式の腕ひしぎ逆十字固め

見ていて、とても心地よい。

例えるなら、

  • 王貞治の一本足打法
  • 野茂英雄のトルネード投法
  • イチローの振り子打法
  • 五郎丸のキック

一流の日本人選手は

誰しもが共通して美しい「型」を持っている。

今日はそんな一流の型を持つレスラー

ケンドー・カシンについて語りたい。

プロレスと総合格闘技

最近では、

「プロレス」と「総合格闘技」は全く別物である

という考えが定着してきていますが、

一昔前まではプロレスラーこそ最強である

とか、

あのレスラーが総合格闘技に出場したらどうなるんだろう?

など、

格闘技としてのプロレスに対する

強さ

を求める多くのファンがいました。

一方で、最近のプロレス界においては

ギミックやキャラクターといった

その選手ならではの特徴や個性が

求められている時代になってきているのではないかと感じます。

そこで今回はこの「強さ」と「キャラクター」

相反する二つの魅力を個人的に最も併せ持っているのが、

ケンドーカシン選手ではないかと思っているわけです。

エリートレスラー・石澤常光

ケンドーカシン選手の本名は

石澤常光(いしざわ ときみつ)

1968年8月5日生まれ

青森県出身で、

レスリングの超強豪校・光星学院高校を経て、

早稲田大学人間科学部を卒業。

実績も目覚ましく

レスリング全日本学生選手権3連覇。

91年全日本選手権でも優勝します。

また石澤選手は当時よりプロレスファンであり、

1992年に新日本プロレスに入団。

1995年に行われた

新日本で最も成功した興行のひとつでもある

「新日本」VS「UWFインター」の対抗戦で

本格的なキックや関節技にも対応し、大活躍。

1996年に行われた若手選手中心のリーグ戦

「ヤングライオン杯」で同期の永田裕志選手を破り優勝。

期待の若手、エリートレスラーとして、

順調にキャリアを積んでいきます。

同年夏に、ヨーロッパ遠征へ出発。

ここでマスクマン

「ケンドー・カシン」

が誕生します。

覆面レスラーへの転身

1996年7月、ヨーロッパ遠征へ。

その際に現地プロモーターの要請を受け

マスクマンへ転身。

1997年に

ケンドー・カ・シン(のちにカシンに改名)

として凱旋帰国し、

復帰第一戦で

格闘技色の強いプロレスを展開しますが、

当時の新日本ファンからは受け入れられず、

マスクマンと格闘技路線の試合というミスマッチさから

失笑を買う結果となってしまいました。

ヨーロッパでのケンドーカシンの

評判の良さに自信を持って帰国した石澤選手ですが

「その笑われた時点でマスクをずっと被ろうと決心した」

と覆面レスラーを続けるに至る経緯を述懐します。

その後、カシン選手は次々と

奇怪な言動・理解不能な行動を起こすようになっていきます。

IWGPジュニア王座を載冠しても

なぜかトロフィーを足蹴にしたり、

ベルトを踏んづけたり、

トロフィーを破壊する。

記者の「おめでとうございます」の言葉にも

「うん、余計なお世話だ」

2000年に総合格闘技PRIDE出場が噂される最中

その件についてアナウンサーに問われたところ

「PRIDE?お前が出ろ、バカ!」

と発言。

(同年8月に素顔でハイアングレイシーと対戦)

2001年の東京ドーム大会では

対戦相手にカシンではなく石澤選手で対戦要求され

入場時にカシンとしてコールされるも

素顔の石澤でオープンフィンガーグローブを付ける

「PRIDEスタイル」で入場。

わずか26秒で勝利を収めた後、

試合後の会見ではマスクを被り

「俺が石澤からもらったよ、ベルトは」

とあくまで別人のように振る舞います。

口だけではなく、実際に強いので、誰も手が付けられない

「問題児」キャラクターは、

ジュニアの選手ながら、ファンから圧倒的な支持を集めるようになっていきます。

そこには、ファンから失笑を集める姿は、

もうありませんでした。

その後2002年に

新日本プロレスを退団。

全日本プロレスや海外マット、

総合格闘技の舞台などでも

問題児・ケンドーカシンとして

大活躍を果たしました。

2016年には慶応義塾大学の非常勤講師に就任。

(講義内容はプロレスエクササイズ)

2019年1月には

WWEのパフォーマンスセンターで

新人育成トレーナーを担当するなど

セカンドキャリアでも予測不能ぶりを発揮しています。

あとがき「強い」プロレスラー

デビュー当時から

とにかく「強かった」石澤選手ですが

それだけではファンに受け入れられる事は出来ませんでした。

「本当は、俺のほうが強いのに…」

先に活躍する同期の選手や後輩選手に対して

そんな思いが石澤選手の中に

ずっとあったのではないかと思います。

そんなモヤモヤした感情を

素直にぶちまける事が出来たのが

問題児 ケンドー・カシン。

石澤選手は嘘ではない自身の感情を、

プロレスにおける「キャラクター」に昇華させることが出来ました。

「強さ」だけではプロレスにならない。

「キャラクター」だけでは茶番になってしまう。

近年キャラクターが重視されるプロレス界において

昔からプロレスを見ているおっさんファンとしては、

カシン選手のような「強い」プロレスラーが

もう少し増えてほしいなーという気持ちがあります。

僕の大好きなプロレスラー

ケンドーカシン選手の魅力が、

少しでも読者のみなさまに伝わっていたら嬉しいです!

コメントなど頂けると嬉しいです!

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マウナケアあつし

マウナケアあつし

ロックとプロレスをこよなく愛する三十路プヲタ 幼少期はいじめられっこだった僕は、ある日父親にプロレス会場に連れていってもらったおかげでプロレスFANになり、強い男になることを決意。いじめっこを「ノド輪落とし」で撃退し、無事にいじめからの脱出に成功できた。プロレス観戦歴20年を超える私のかなり「歪んだ」プロレス観を書いています。詳しいプロフィールはこちら→プロフィール