【マッスル坂井】3つの顔を持つインテリ風パワポレスラーとは?

画像引用元:Wikipedia

今回は坂井精機株式会社の
代表取締役社長

マッスル坂井

こと坂井良宏選手について
語りたいと思います。

  • 透明人間
  • 脚立
  • バット
  • リング運搬トラック

などが
チャンピオンになれる王座戦や、

先日オカダ・カズチカが提唱した
KOPWの先駆けともいえる
DDTエクストリーム級など、

なんでもありな団体になりつつあるDDTが、
ここまで大きな団体として認知されたのは

このマッスル坂井という選手がいたからこそのもの。

想定できないブック、展開に
毎度のごとく驚かされることもしばしば。

そして
スーパー・ササダンゴ・マシンとしての
別の顔を持ち、

プロレス界に
新しい風を巻き起こした

『マッスル』

についても深堀していきます。

高学歴映像作家かつ社長

リングネーム:マッスル坂井、スーパー・ササダンゴ・マシン

出身地:新潟県新潟市

ビジネスでの
プレゼンテーション資料に使用される
定番のアプリケーション

パワーポイント。

通称『パワポ』を、
プロレスでも利用するレスラーをご存じでしょうか?

今回紹介する
マッスル坂井こと

スーパー・ササダンゴ・マシン選手は、
パワーポイントを使いマイクアピールをする
社会派レスラーです。

得意技も『垂直落下式リーマンショック』など
ウィットにきいたネーミングのものもあります。

一応、マスクマンとしての佇まいをしているが、
所々で自らマスクを脱いだりするため、

ある意味マスクは
衣装のようなものだと思っています。

高校時代は剣道部に所属しており、
映画監督・漫画家に憧れを持ち、

小学館のビッグコミックスピリッツに投稿して
努力賞を受賞したことがあります。

その後上京し、
早稲田大学に入学。

映画監督の夢を追いかけるように
シネマ研究会に入部。

そこからプロレスの
ドキュメンタリー映画を撮影しようと、
アニマル浜口ジムの練習生となりました。

(なんでやねんっ!と突っ込みたくなりますw)

ちなみにアニマル浜口ジムの出身者には、

  • 内藤哲也選手
  • 小島聡選手
  • 大谷晋二郎選手

名だたるメンバーがいます。

その後、大学在籍中に
DDTの練習生として正式なデビューにはならずとも
200試合近くの試合をこなしていました。

早稲田大学を中退し、
2004年7月DDT後楽園大会の
スーパー宇宙パワー戦で

念願の正式デビューを果たします。

翌3か月後の10月
のちに伝説となる興行『マッスル』をスタート。

2007年には
今までDDTテック(DDTの映像班)社長という事で
試合がノーギャラだったことにようやく気付き、

DDTでの選手契約を交わします。

コメディー要素の多い坂井選手ですが、
時にシリアスな試合を繰り広げることもあります。

2008年9月の後楽園大会で
大鷲透とのシングルマッチでは、

これまでのマッスル坂井を封印し、
本格的なプロレスを見せポテンシャルを見せつけました。

2010年8月に
実家の金型工場である
坂井精機株式会社を継ぐため引退を発表し、

10月に後楽園ホールで開催された
マッスルハウス10で

  1. アントーニオ本多
  2. ヤス・ウラノ
  3. “黒天使”沼澤邪鬼
  4. ペドロ高石
  5. 趙雲子龍
  6. 男色ディー

との連戦で引退試合を行いました。

しかし、その後のサプライズで
『鈴木みのる』選手が登場。

本当の引退試合をマッスル流で行い、
マッスル坂井としてのレスラー生活にピリオドを打ちます。

新潟ご当地マスクマンの登場

引退から2年後、

2012年8月の武道館大会の
マッスル提供試合で限定復帰。

その際の練習場として、
後のスーパー・ササダンゴ・マシンが
デビューすることになる

新潟プロレスで
トレーニングをしていたことを明かしています。

レスラー名の由来は
新潟名物笹団子とスーパー・ストロング・マシンを
かけたもので、

全身笹団子の色である緑を基調とした
リングコスチュームです。

2014年6月
DDT後楽園大会にて

当時KO-D無差別級王者だったHARASHIMAの試合後、
突如本部席へ登場し、

代名詞となるパワーポイントを使用し
「自己紹介・挑戦理由・勝利方法」等を
次々にプレゼンした上で、

同年3月に獲得し
ずっと保有していた

「いつでもどこでも挑戦権」

を行使して、
HARASHIMAから

『いいよ!』

と即答され挑戦をします。

その後は
DDTのサイバーエージェント子会社化、
松竹芸能事務所所属などもあり、

メディアに取り上げられたり
テレビ番組に出演をするなど、

プロレス以外の知名度を向上させていきました。

マッスルの世界観

マッスル坂井が立ち上げた
エンターテイメント興行である『マッスル』。

当初は当時人気であった
ハッスルのパロディとして

インディー団体、
ローカル団体の逸材を発掘するというコンセプトで
開始していましたが、

すぐに取っ払られ、
毎回趣向を変えた内容で人気を博します。

2006年5月には
マッスルとしては超満員の動員を記録。

プロレス興行なのに
ドッキリや仮装大賞を織り込むという発想で
称賛を浴びました。

またDDT本編とは違い、
エンターテイメント性が高いもののため
団体などしがらみなく選手が出場していて、

  • 蝶野正洋選手
  • 棚橋弘至選手

なども参加していて、
芸能人枠でも

  • 南海キャンディーズの山里亮太さんや
  • 安田大サーカスのクロちゃん

なども出ています。

興行のクライマックスには
エトピリカ(葉加瀬太郎)が流れて
スローモーションで物語が進行していくところがあり、

誰にでもオチの展開が分かるという、
まさに感激を見ているような展開となっています。

2019年にはマッスル単体で
両国国技館興行を開催。

第1回からレギュラー参戦している、
純烈のメンバーである酒井一圭選手の提案で、

少し前の大スキャンダルで
メンバーが脱退したことからの

新メンバーオーディションや、
水曜日のダウンタウンの総合演出とのコラボ、

アントーニオ本多選手の実父である
俳優の渡辺哲さんが登場するなど、

いつも以上にお金のかかった興行で
大成功しました。

『行こうぜ!プロレスの向こう側』
というキャッチコピーのまま、

常人では予想できない展開に、
マッスル坂井選手の地頭の良さが際立った興行、
それがマッスルです。

マッスル坂井のまとめ

実業家としての坂井良宏

総合演出家としてのマッスル坂井

プロレスラー兼タレントとしてのスーパー・ササダンゴ・マシン

異なる3つの顔を持ち、
かつファンからも愛され、
そして新しいエンターテイメントを求められる
凄腕の選手は今までにいただろうか。

当時、マッスルを始めた時は
それこそ総合格闘技全盛期で
ハッスルというエンターテイメントメインだった時代でした。

対し、
北沢タウンホールというインディー団体御用達な小規模会場で
旗揚げしたマッスル。

しかし、総合格闘技は
試合外のところの不祥事などが出て、
ハッスルはファンからの支持を受けられなくなり飽きられ衰退し、

生き残ったのは
じわじわとファン層を掴んできた
マッスルでした。

時事ネタなどをぶっこんで、
リアルタイムで観客の支持を得る手法は
マッスル坂井の演出力の強さであり
コネクションの広さでもあります。

プロレスの本格的な追及ではなく、
あくまで『向こう側』。

向こう側には何が見えるのか、
観客には見えないが
マッスル坂井には見えているのかもしれない。

2020年、マッスルがリニューアルし

『まっする』(通称:ひらがなまっする)

となって新たな興行が立ち上がりました。

何か坂道アイドルグループのような呼び名ではありますが、
今後もマッスル坂井がセンセーショナルを巻き起こすことを期待しています。

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緋空

はじめまして、プロレス全般を愛する緋空と申します。アラサーのパパで小学生の頃からプロレス観戦をはじめました。それからはプロレスにガッチリとハマって、プロレスのテレビ解説や、高校の文化祭でプロレス団体を呼びリングアナをさせていただいたり、インディー団体のリング設営を手伝ったり。あらゆることをやってきましたー。みなさまにプロレスの楽しさを伝えたく筆を執りました。詳しいプロフィール