【ヘビー対ジュニアヘビー】プロレスの時代を変えた歴史的試合

かねてから、
獣神サンダー・ライガー選手が
訴えてきた

『ジュニアヘビーはヘビーの下ではない』
というものが実現された

『ヘビー級対ジュニアヘビー級』
の構図。

新日本プロレスだけでなく、
他団体でもヘビー級の選手に
小柄なジュニアの選手が試合をすることもありました。

今回は歴史に残る
『ヘビー対ジュニア』
の試合を振り返っていきたいと思います。

きっかけはSGタッグリーグでの大金星

1993年10月15日
後楽園ホール

〇獣神サンダー・ライガー&ワイルド・ペガサス 対 ●蝶野正洋&橋本真也

新日本プロレスの
タッグリーグ戦である

SGタッグリーグ
(現:WORLD TAG LEAGUE)

この年は開幕戦に
出場をかけた巴戦がありました。

そこで勝利をし
リーグ戦参加が決定した

ライガー選手とワイルド・ペガサス選手(故クリス・ベノワ)。

しかし参加チームは

  • ヘル・レイザーズ(ホークウォリアー&パワーウォリアー)や
  • ジュラシック・パワーズ(スコット・ノートン&ヘラクレス・ヘルナンデス)

など圧倒的な
パワーファイターもいれば、

  • 武藤&馳組や
  • 橋本&蝶野組

など人気チームも名を揃えました。

初戦となった
ヘル・レイザーズとの試合は、

ヘビー級の力を
見せつけられるような
試合展開で、

必殺のダブル・インパクトを浴び
フォール負け。

わずか5分ほどでの
決着でした。

次戦の
マサ斎藤&ザ・バーバリアンとの試合は
善戦をするも、

10分弱で
敗北してしまいます。

この2試合の展開で、
やはりヘビーとジュニアの差は
大きく徐々に

遠のいていくようにも
見えましたが、

起点となったのが
この試合です。

試合は
ヘビー級の力とテクニックで

蝶野・橋本組にとっては
危なげのない試合展開で進みます。

しかし、
攻めてもせめても
3カウントが奪えない。

ライガー選手の
しつこいぐらいな
キックアウトに、

だんだんと
攻め疲れする蝶野選手。

パートナーのペガサス選手は
場外でグロッキーな状態です。

勝利を確信して
蝶野選手にリング上を託し、

ペガサス選手しか
見ていなかったタッグパートナーの
橋本選手は、

背中を見せていたため
リング上の展開も分からず。

結果、蝶野選手が
ライガー選手をロープへ振ると、

ライガー選手がカウンターで
うまく丸め込み3カウントを奪取。

直接、橋本選手から
取ったわけではありませんが、

ヘビー級に
勝利をするという大金星です。

会場は大爆発し、
ヘビー級相手に
ジュニアが勝ち星を挙げた

歴史的瞬間でした。

この試合後ですが、
蝶野選手と橋本選手はこう語りました。

  • 蝶野「技を受けてても怖くないというのがあった。過信しすぎた」
  • 橋本「油断した。ジュニアの意地をとくと見せてもらった」

私も後に
この試合を見て驚いた口なのですが、

試合結果も知らず見ていたので、

突然の出来事に
声を上げて驚きました。

唯一のDVD映像でも、
カメラワークがフォールのタイミングに
追いついておらず

決定的なところ
見切れてしまっているのが、

唐突な出来事だったことを
物語っていますね。

管理人管理人

管理人としては
この試合をどーしても見たいのだが、

映像記録されているものを探せていません…

もし、収録されているDVDなど
知っている人がいましたら、コメント下さ~い

IWGP王者同士のドリームマッチ

1994年2月24日
日本武道館

〇橋本真也 対 ●獣神サンダー・ライガー

当時、
IWGPヘビー級チャンピオンだった橋本真也選手と、

IWGPジュニアヘビー級のチャンピオンだったライガー選手の試合です。

前年の大金星もあり、
ファンのライガーへの期待値は
これでもかというほどに高まっていました。

この試合は
田口隆祐選手をはじめ、

多くの選手が
ベストバウトだと語っていますね。

現在は
ヘビーとジュニアの線引きもゆるくなり

マッチメイクも
多くなりましたが、

当時はこのような
マッチメイクはほとんどなく
刺激的な一戦でした。

しかもヘビーの中の
ヘビーである橋本選手はウエイト135kg

まさにスーパーヘビーと
呼ぶにふさわしいレスラーです。

またライガー選手も
ビルドアップした胸板をむき出しの

『対ヘビー級仕様バトルライガー』が
初めて出た試合でもあります。

あの胸板を見たら、
ジュニアとは正直誰も思わないでしょう…

それくらい誇れる筋肉ですよね。

私的には
棚橋選手のような

脂肪も少ない
アスリート体系の筋肉ではなく、

この時のライガー選手のように

脂肪と筋肉の
バランスがほどよい
むっちりとした筋肉が好きですね。

全盛期の小島聡選手が、
この肉体に近いものだと思います。

試合はライガー選手が
ジュニアらしからぬ力で

パワーボムや
雪崩式フランケンシュタイナー

ジャーマンスープレックスで
橋本選手を投げ飛ばすなど、

あと一歩まで追い込みますが、
橋本選手の必殺技である

垂直落下式DDTからのフォールで勝負あり。

それでも、当初から訴えていた
対ヘビー級への大きな爪痕、

そしてお客さんへのインパクトは
十分に残した試合となりました。

ジュニアのチャンピオンがヘビー級のタッグチャンピオンに

1999年8月25日
広島東区スポーツセンター

世界タッグ王座&アジアタッグ王座選手権

【挑戦者組】〇三沢光晴&小川良成 対【王者組】●大森隆男&高山善廣(ノーフィアー)

ちょっとヘビー対ジュニアの
ニュアンスとは異なりますが、

ヘビー対ジュニアを語るには
外せない一戦です。

当時全日本プロレスの
三冠ヘビーチャンピオンであった
三沢光晴選手と

世界ジュニアヘビーの
チャンピオンだった
小川良成選手のタッグが、

世界タッグ&アジアタッグの
王座に挑戦した試合になります。

前年の1998年から
三沢選手とのユニットである

『アンタッチャブル』
を結成し、

全日本プロレスの
冬の風物詩である『世界最強決定リーグ戦』に
出場するなど、

タッグとして大きな成績も残していきました。

その翌年、
ついにタッグのベルトに
挑戦することになります。

大森・高山両選手の
ツインタワーなる大柄の体格に対し、

三沢選手はともかく
小柄な小川選手に対しての
ハンデをどう補うか。

試合は力のノーフィアーに対し、
力で返す三沢選手とテクニックを活かす小川選手。

攻防は均衡して、
どちらが勝ってもおかしくない状況に。

終盤、ノーフィアーの
コンビネーション技に捕まる
小川選手と三沢選手でしたが、

カウンターのエルボー一閃

そこから高山選手を場外へ蹴散らすと、
最後はエメラルドフロウジョンで3カウント。

力では勝てない相手であっても、
それ以上に勝るテクニックを駆使して

ヘビー級相手に
勝利を収めた小川選手。

ライガー選手のように
真っ向に力と力でぶつかるのではなく、

頭を活かして勝ちに行くスタイルは、
2020年現在でも変わらず。

『ヘビー対ジュニア』で
特別試合を組まれることはありますが、

ヘビーとの戦いを主戦場としている
ジュニア戦士は小川選手がパイオニアですね。

また小川選手はジュニアながら、
NOAHのGHCヘビー級チャンピオンになった
初の選手でもあります。

まとめ

最近では
オカダ・カズチカ選手対ウィル・オスプレイ選手との
ダブル王者対決も話題になりました。

そしてライガー選手引退後、
ジュニアヘビーは俺が支えると発言した
高橋ヒロム選手が、

先日IWGPジュニアのチャンピオンながら
IWGPヘビーに挑戦をいたしました。

IWGP王者同士の
タイトルマッチは前代未聞で、

今までにはないマッチメイクでした。

介入や反則攻撃などがあり
負けはしてしまいましたが、

IWGP三冠チャンピオンまで
あと一歩というところまでいきました。

ジュニアがヘビーを倒すというロマン。

1対1で戦ったら
誰が1番強いんだという疑問に

メスを入れるマッチメイクが1番見たくて、心が震えます。

内藤哲也選手も語っていましたが、

『プロレスを見ている時は、試合が終わるそれまでにあれやこれや妄想する時間が一番楽しい』

というように、

本当に強いのは誰なんだ?
というファンの希望が実現する
マッチメイクが行われてくれることを祈って、

今後もプロレスを見ていこうと思います。

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緋空

はじめまして、プロレス全般を愛する緋空と申します。アラサーのパパで小学生の頃からプロレス観戦をはじめました。それからはプロレスにガッチリとハマって、プロレスのテレビ解説や、高校の文化祭でプロレス団体を呼びリングアナをさせていただいたり、インディー団体のリング設営を手伝ったり。あらゆることをやってきましたー。みなさまにプロレスの楽しさを伝えたく筆を執りました。詳しいプロフィール