【獣神サンダーライガーの引退】WWE殿堂入りもした世界のプロレスラー

画像引用元:Wikipedia

今回は私が最も尊敬でき、
かつ大好きな日本プロレス界のレジェンド

『獣神サンダーライガー』

選手について、
詳しくお話しさせていただきたいと思います。

  • 水曜日のダウンタウンとか、バラエティによく出てくる人でしょ?
  • あんまよく知らないけど昔の選手でしょ?

と、思っている方に。

もちろん、それ以外の
コアなプロレス玄人の方にも
是非読んでいただきたいです。

プロレスラーを夢見た山田少年

リングネーム:獣神ライガー → 獣神サンダーライガー

正体:山田恵一

出身地:広島県広島市中区出身。

ライガーのプロフィールでは永井豪宅

プロレスをはじめようとしたきっかけ:当時WWFジュニアヘビー級のチャンピオンであった藤波辰爾が表紙だった週刊プロレスを読んで。

ライガー選手の素顔である山田選手は当時、
週刊プロレスを読んだことで

『プロレスラーはヒンズースクワットを3000回やる』

と書いてあるのを読んで、

『これをやらなきゃプロレスラーになれないんだ』

と思い、
中学を卒業する前には
この回数をこなせるほどの
体力をもつというとんでない少年時代でした。

その後、
大学進学はせず単身メキシコへ。

そこで運命の出会い、
故山本小鉄氏と出会います。

山本小鉄さんとの出会いがきっかけで
新日本プロレスへ入団。

デビュー後は『山田恵一』として活躍、
器械体操などの経験もあり、
非常に身のこなしが良い動きで一躍人気選手に。

しかし、1989年1月の海外遠征時に
突如消息不明となります。

これが俗に言われる
『リヴァプールの風になった』と呼ばれた、
山田恵一という選手から
獣神ライガーへの転機です。

獣神ライガー、リングに立つ

1989年4月29日、
プロレスこけら落としとなった
東京ドーム(格闘衛星in闘強導夢)における、

虎ハンターの異名を持つ
小林邦明とのシングルマッチでデビューします。

デビュー1カ月で早くも、
のちの文部科学大臣である馳浩との
IWGPJr戦で勝利を収め、

早くも新日本プロレスJrヘビー戦線の
トップに立ちます。

またデビュー時は『獣神ライガー』でしたが、
永井豪の原作漫画『獣神ライガー』の世界に基づいて

『獣神サンダーライガー』
へと変化していきます。

90年代前半、
真夏の最強トーナメント(後にリーグ戦となる)である
G1 CLIMAXの開催新日本プロレスは闘魂三銃士の急成長や、

当時アメリカのメジャー団体であった
WCWから来る外国人選手との抗争など
ヘビー級戦線が過熱。

そこに負けずと、
Jr最強選手決定戦として行われた

『TOP OF THE SUPER Jr.』
で好勝負を連発、
また

  • 保永昇男
  • 佐野直喜
  • ペガサス・キッド
  • エル・サムライ
  • ブラック・タイガー
  • AKIRA

などと激闘を展開し、
新日本プロレスのJrヘビー級戦線を
引っ張っていきました。

1994年になると、
ライガー選手が舵取りでメジャー・インディー団体の枠を超えて
本当の最強Jr戦士を決める

『SUPER J CUP』を開催。

当時はまだ無名だった

  • 外道
  • ハヤブサ
  • スペル・デルフィン
  • ザ・グレート・サスケ

などの選手を発掘した一大大会を主導し、
名実ともにジュニアの重鎮として
業界内に名を馳せます。

新日本のライガーから、世界のライガーへ

90年代後半になると、

ライガー・サムライ・ケンドーカシン

金本浩二・大谷晋二郎・高岩竜一

のカードが黄金カードとなり、
Jrヘビー戦線を盛り上げていきます。

この頃になると、他団体からも
Jrヘビーの選手が参戦することが多くなり、

今ではアメリカ最高峰のプロレス団体である
WWEで頂点を取った

  • クリス・ジェリコ
  • TAJIRI
  • レイ・ミステリオJr
  • クリス・ベノワ

など有名選手も参戦をしました。

逆に、ライガー選手も
インディー団体の普及も含め
自身の他団体参戦が多くなります。

ライガー選手のコネクションを使い、
特に2000年代には地方大会でマッチメーク内に
他団体提供試合などを組み込むこともありました。

また今まで交わることのなかった
プロレスリング・ノアとのメジャー対メジャーの抗争にも、
先陣を切っていきます。

金丸義信選手、KENTA選手など
今では新日本参戦組も、
当時はノアのJrとして激闘を繰り広げました。

2015年には
WWEの傘下であるNXTに参戦することが発表され、

約30年ぶりの新日本プロレス所属選手の参戦となりました。

特に入場時、
アメリカの観客がライガーをまるで

『神』

と讃えるかの如く、
何度も崇拝するシーンが目立ちました。

そして2019年、
翌年2020年1月の東京ドーム大会にて
引退することを表明。

日本ならずアメリカ全土にもこの情報は広まり、
一時Twitterトレンドワードにも
ライガーの名前がトレンド入りするなど大きな話題となりました。

引退前、
最後のビッグマッチとなった
10月の両国国技館大会では

ライバル鈴木みのる選手と
シングルマッチを行い
敗北はしたものの、

『新日本』を体現するような、
近年失われかけていたストロングスタイルが真っ向に出た試合として、
見ていた観客を感動させた名勝負を繰り広げました。

2020年1月5日、東京ドームの試合において、
獣神サンダーライガー選手の幕が下りました。

獣神サンダーライガーに虜になる理由 まとめ

これまでライガー選手の経歴について
お話しさせていただきましたが、

なぜそこまで私がライガー選手に熱が入るのか。

それは、試合中の
『感情』に惚れたからです。

マスクマンというものは、
顔が隠されているため

喜怒哀楽が
あまり分からないものなのですが、

ライガー選手は見ていて
感情がものすごく分かりやすい。

通り名である『怒りの獣神』は、
入場曲のタイトルだからというわけではなく、

ライガー選手のファイトスタイルを表したものに近い、
と思っています。

時に1996年10月、
グレートムタとのシングルマッチで突如現れた
『鬼神ライガー』。

ムタの非常な凶器攻撃など
反則殺法に業を煮やしたライガー選手が、

マスクの下にペイントを施し、

対抗して毒霧、
凶器攻撃を仕返しして
ファンからも語り継がれる恐怖の一戦が、

まさにライガーが
『怒りの獣神』
として世間に認知された試合だと思っています。

もちろん、この試合以前からも
ライガー選手は色々な所へ怒りを表していますが、

それ以上に『キレた』という表現が的確な、
そんな一戦でした。

また逆に
喜びの感情を爆発させた試合があり、

これは私自身もライガー30年の中で
ベストバウトだと思っている試合です。

おそらく、ライガー選手のファンの中でも
この試合を挙げる人はごく少数だと思っています。

2001年8月8日
G1 CLIMAX 11
仙台市体育館の対小島聡戦。

今期の小島選手は絶好調、
開幕戦から優勝候補と称された
武藤・蝶野両選手に黒星をつけ、

ブロック内では
早くも優勝候補と言われていました。

一方、ライガー選手は
蝶野選手との試合で幻の3カウントがあり、

調子は好調だったものの
後味の悪い試合があり黒星が続きます。

互いに真逆の状況で挑んだこの試合、

どちらが取ってもおかしくない試合展開でしたが、

ライガー選手のフィニッシュホールである
垂直落下式ブレーンバスターを2.9で返したことで
小島選手の勢いが止まることなく、

この試合も小島が勝つだろうと
誰もが予想していました。

ダイアモンドカッター、
ファルコンアローなど

小島選手得意の
ムーブで流れを掴んでいき、

フィニッシュのラリアットを
ライガー選手の後頭部へ叩き込む。

倒れないライガー選手に
正面からたたき込もうと
ラリアットを仕掛けるも、

ライガー選手の掌底が
顎にクリーンヒット。

すぐさまカバーをし、
3カウントを奪取。

レフェリーが3カウントを叩いた直後、
ライガー選手は喜びを爆発させ、

コーナーポストに登り咆哮!

バックに流れる『怒りの獣神』が相まって、
テレビの前で興奮が冷めず鳥肌が立ちました。

その名勝負
Youtubeなどではみつからないです。

こちらでしか見ることができません!

【DISC.3 激戦名勝負1997年〜2001年】に収録されています!

そしてなによりライガーの魅力は、
誰からも尊敬されていること。

本人は皮肉なのか誰にも好かれていない、
道場でも後輩から嫌われているなど発言していましたが、

他団体とも積極的にかかわり、
Jrヘビーの活性化に尽くしました。

さらには、団体内のゴタゴタに巻き込まれ
佐々木健介対鈴木みのるの試合が無くなったときは、
総合の練習はしたことがないにもかかわらず、

自ら名乗り出てパンクラスに参戦するなど、
情にも厚い選手です。

今日本にいるレスラーの中で
『ライガー選手を見てプロレスラーを志した』
という選手はいくらでもいると思います。

それだけ影響力もあり、
かっこよさ、闘いの美学が素晴らしい選手なのです。

現在は新日本プロレスの
オンデマンドサービスである新日本プロレスワールドと
女子プロレスのスターダムで、

「スゲー!」や
「人間技じゃねぇー!」など、

サッカー解説の
松木安太郎さんよろしく、

居酒屋のおじさんみたいな
解説をしていますが、

現役の頃同様、
思ったことを感情のまま、
歯に衣を着せぬ発言をしてくれるので、

視聴者の気持ちを分かってくれるレスラーでもあります。

引退後はプロレス普及のため、
バラエティに出演しいじられる事も多いですが、

現役時代のライガー選手の魅力と凄さがこの文章で伝われば本望です。

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緋空

はじめまして、プロレス全般を愛する緋空と申します。アラサーのパパで小学生の頃からプロレス観戦をはじめました。それからはプロレスにガッチリとハマって、プロレスのテレビ解説や、高校の文化祭でプロレス団体を呼びリングアナをさせていただいたり、インディー団体のリング設営を手伝ったり。あらゆることをやってきましたー。みなさまにプロレスの楽しさを伝えたく筆を執りました。詳しいプロフィール