【ヤングライオンとは?】新日本プロレス新人育成システム

新日本プロレスで
練習生として入門、

はれてデビューをした者に付けられる
『ヤングライオン』
という呼び名。

今をときめく内藤哲也選手や、
棚橋弘至選手もその時代がありました。

厳しい練習生としての時代を
生き抜き、

黒いショートパンツに
黒のショートシューズが
印象的な若獅子ですね。

今回は期待される若手の選手、

『ヤングライオン』
について解説していきたいと思います。

ヤングライオンと呼ばれる由来は?

新日本プロレスの象徴である
ライオンのロゴマーク。

これは創設以降45年
変わることもなく今もなお
使用されている伝統的なものです。

このライオンマークが大きな由来で、

若手を指す『ヤング』と
前述のライオンマークを足した名前が
『ヤングライオン』というわけです。

1番最初の登竜門、海外遠征への道

過去、新日本プロレスでは
ヤングライオンにおいての登竜門

『ヤングライオン杯争奪リーグ戦』
が行われていました。

そのまた昔は
カール・ゴッチ杯争奪リーグ戦
と呼ばれていました。

過去の優勝者と
主な参加者は以下の通り。

  • 第1回 小杉俊二(武藤敬司、蝶野正洋、橋本真也など)
  • 第2回 山田恵一(橋本真也、蝶野正洋、野上彰など)
  • 第3回 蝶野正洋(船木優治、松田納、橋本真也など)
  • 第4回 山本広吉(大谷晋二郎、永田裕志、中西学など)
  • 第5回 小島聡(永田裕志、中西学、高岩竜一など)
  • 第6回 中西学(永田裕志、大谷晋二郎、石澤常光など)
  • 第7回 石澤常光(大谷晋二郎、高岩竜一、吉江豊など)
  • 第8回 鈴木健三(真壁伸也、柴田勝頼、棚橋弘至など)
  • 第9回 田口隆祐(湯浅和也、山本尚史、後藤洋央紀など)
  • 第10回 後藤洋央紀(裕次郎、後藤洋央紀、伊藤博之など)
  • 第11回 北村克哉(川人拓来、岡倫之、海野翔太など)
  • 第12回 カール・フレドリックス(海野翔太、成田蓮、辻陽太など)

若手の人数次第というのもあり、
開催は不定期です。

優勝者ならびに活躍次第では
優勝せずとも海外遠征の片道切符を手にし、
無期限の海外武者修行へ向かいます。

永田裕志選手は
海外武者修行に行く前に

UWFインターとの対抗戦で
大抜擢を受け、

ドーム大会など実績を積んだ後、

海外武者修行へ
行くというケースもあります。

そして過去の優勝者で跳ねたのは、
私的には『山本広吉(天山広吉)』選手と
『中西学』選手ですね。

天山選手は
凱旋帰国後に

新日本全体を
巻き込むほどの
活躍を見せました。

そして

  • 本隊チーム
  • 平成維新軍
  • ヒール

の3つ巴で
争奪戦が起こり、

長州力選手を
大ギレさせ、

蝶野選手率いる
ヒールユニット狼軍団を結成した

『2.12事変』
が有名です。

中西選手は帰国後、
小島選手とのタッグで
IWGPタッグ戴冠、

そして1999年に
G1優勝しブレイクを果たしました。

余談ですが、
『山田恵一』選手は
リバプールの風になり、

新たなマスクマンとして
レジェンド級になりましたね。

このように海外遠征一つで
それまで『若手』の存在だった選手が
大化けし、

トップ戦線に食い込むこともあります。

現代ではCMLL遠征時に
『カマイタチ』として大ブレイクした
高橋ヒロム選手や、

まだ帰国はしておりませんが、
突如渡英しブレイク中の
グレート・オーカーン(岡倫之)選手などがいますね。

ヤングライオンのスタイル

  • 黒のショートタイツ
  • 黒のショートシューズ

というのが
ヤングライオンの
基本スタイルです。

アントニオ猪木選手や
藤波辰爾選手のコスチュームと同様です。

技は多くなく、
基本的な技である

  • 逆エビ固め(ボストングラブ)
  • エルボー
  • 逆水平チョップ
  • ドロップキック

を基に
試合を組み立てます。

勝利はもちろん最終目標ですが、
この期間は『試合感覚に慣れる』
『盛り上げ方や技の組み立てを学ぶ』という期間になります。

そのため、
人によっては地味と思われますが、

一人一人、
技のダメージも違いますし、
魅せ方も変わります。

それ一つで
お客さんの盛り上がりは
けた違いに変わることでしょう。

付き人としての仕事

新日本プロレスの道場と言えば
世田谷区野毛にある

『野毛道場』
が有名ですね。

この道場に寝泊まりし、
生活していきます。

道場での基本的な生活、
そして練習

興行中は先輩が入場時に着た
ガウンやコスチュームの片付け

場外乱闘などでの
観客の安全確保

試合後のアイシング

選手退場の手伝いなど

やることは様々。

一番印象深いのは、
ヒールレスラーが暴れている時に、
止めにいくのですが

投げられ蹴られ、
パイプイスで殴打されている姿が
よく見られますね。

そして今は
道場に寝泊まりされている
レスラーもいなく、

制度自体が
無くなりつつあるのですが、

以前までは
『付き人』
という制度もありました。

そこから、
先輩のスタイルに近づき
成長するレスラーもいれば、

凱旋帰国後に
ヒールになって
先輩を裏切る選手もいます。

私的には
『バッドラック・ファレ』選手が
近年では一番、感情深いですね。

ファレ選手が
2017年のG1クライマックスで
見せた行動が、

最も印象に残っています。

デビュー時は
キング・ファレの名で、

永田選手を師とし
本隊ユニット『青義軍』として帯同していました。

2011年のG1タッグリーグでは
永田選手のタッグパートナーに抜擢されています。

その翌年、
永田選手とのシングルマッチに破れ、
アメリカ武者修行へ行きます。

凱旋帰国後は

  • プリンス・デヴィット(現:フィン・ベイラー)
  • タマ・トンガ
  • カール・アンダーソンらと

BULLET CLUBを結成し、
悪の限りを尽くしています。

そして2017年、
G1での出来事です。

この年で永田選手が
G1からは身を引くと宣言、

そんな中で永田選手の
最終戦はファレ選手でした。

この時点で、
これまでの2人の関係を
知っている人であれば、

とても意味のある一戦だというのは
分かっていました。

試合は
バッドラック・フォールからの
体固めでファレ選手の勝利。

その試合後、
ファレ選手がBULLET CLUBの
アピールポーズである

ウルフパックポーズを掲げ
アピールをすると、

永田選手が敬礼でこたえます。

その瞬間、
完全ヒールのあのファレ選手が
一礼。

ほんと一瞬の出来事でしたが、
今までの恩義、

そして永田選手への
敬意が伝わった瞬間に、
私は感動して涙しました。

ヤングライオンの中には、
こういった『ドラマ』も
垣間見ることもできるのです。

ヤングライオンのまとめ

90年代の
新日本野毛道場には

たくさんのレスラーが
住んでおり、

それこそ橋本真也選手
獣神サンダーライガー選手が
ヤンチャをして、

後輩レスラーを
よくいじめていたとかないとか。

しかし
2000年以後は

だんだんと
住み込みのレスラーも少なくなり、

今は獣神サンダーライガー選手の部屋が
1部屋、

そのほかは新人レスラーのみ
という状況になっています。

しかし道場には
先輩レスラーや外国人レスラーが
鍛錬をしており、

活気は以前のままです。

人数は少なくなったものの、
将来の新日本プロレスを支えるであろう
ヤングライオン。

今はまだ
辛いこともたくさんあるでしょうが、

夜逃げなどが起こるプロレス界。

さらには新日本プロレスで
デビューできる事自体が
凄い事でもあります。

将来のエース候補として、
今後の活躍に期待したいですね。

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緋空

はじめまして、プロレス全般を愛する緋空と申します。アラサーのパパで小学生の頃からプロレス観戦をはじめました。それからはプロレスにガッチリとハマって、プロレスのテレビ解説や、高校の文化祭でプロレス団体を呼びリングアナをさせていただいたり、インディー団体のリング設営を手伝ったり。あらゆることをやってきましたー。みなさまにプロレスの楽しさを伝えたく筆を執りました。詳しいプロフィール